遺産放棄

遺産放棄

私は、遺産はいりませんから放棄しました。こんな言葉を耳にされたことはありませんか?遺産はいらないから放棄した。つまりこの人は、遺産は受け取らなかったんだなと推測はできますが、どんな手段で放棄したのでしょうか・・・。
それをこの言葉から推し量ることは難しいです。なぜなら、「放棄」には2つの意味があるからです。
「遺産放棄」と「相続放棄」、ともに言葉はよく似ていますし時々耳にします。どちらも遺産を放棄することには違いないのですが、その放棄の内容と手続
きが少し違います。混同されて使われている機会も多いようです。
勘違いされている方に時々お目にかかりますが、「相続放棄」と「遺産放棄」、もう一つ付け加えると「放棄」は、それぞれ意味が全く違います。
●  「相続放棄」というのは、まず立派な法律用語で、家庭裁判所に申述をす
ることによって強制的な法律的な効果が期待できます。相続放棄をした相
続人は、「はじめから相続人でなかった」ことになってしまいます。即ち、
相続人としての地位を失うということです。
簡単に言うと、相続財産のうち、これは相続するけどあれはいらないとい
う選択はできません。プラスの資産もマイナスの資産も引き継ぐのが相続
です。プラスの資産もマイナスの資産も引き継がないというのが相続放棄
です。
相続放棄をすると相続権自体を捨てることになりますので、相続に関与
することはできません。相続人ではないですから相続の話し合いの場に参
加する必要はありません。

〇 最初から相続人ではなかったことになる
〇 特定の遺産だけではなく遺産全てを相続しない
〇 家庭裁判所でしか手続きができない
〇 相続放棄の申述書等が必要
〇 家庭裁判所で「相続放棄」が認められると法的保護が得られる
これに対して、
●  「遺産放棄」とは、文字通り遺産を放棄することです。しかし、相続放棄
とは異なります。相続人同士の話し合い〔遺産分割協議〕の席で、「私、遺
産はいりません」と主張したり、「実家は兄が相続することに同意します」
と言い、その旨を遺産分割協議書に記載して記名押印した場合は、この遺産
放棄といった言葉の方が発言した人の気持ちとより合致します。
遺産放棄は相続権自体を放棄することではなく、特定の遺産について放
棄することを指します。家庭裁判所で手続きをする必要はなく、「実家は兄
さんが相続すればいいわ」のように遺産分割協議などで特定の人に遺産を
譲ることこそがこの遺産放棄です。
実家を兄妹で分割する時は、1/2ずつ相続するのが民法の建前です。し
かし、相続人で話し合ったうえで民法と異なる分割をしてもよいため、特定
の物に関しては放棄するということがよく起きます。この例で言えば、妹は
兄に実家という遺産を譲った、言い換えれば、実家という遺産を放棄したこ
とになります。
この遺産放棄の最大の特徴は、特定または全部の遺産は放棄したけれど相
続権自体を放棄はしていないということです。ですから上の事例のような場
合、実家はお兄さんが継ぐ(相続する)という形で話し合いがついても、他の
遺産を継ぐことはありますので、預金はちょうだいということで話し合いが
まとまることもあります。
個々の財産に対して、これについては権利を放棄します、というもので、相
続人の地位まで失うものではありません。
しかし、この「遺産分割協議書」のなかに記載のない財産がある場合には、
この新たな財産については、依然、相続人としての権利を持つということ
です。

〇 特定または全部の遺産を「いらない」「いる」ということ
〇 手続きは相続人同士の話し合い〔遺産分割協議〕で
〇 必要書類は特になし〔口約束で可〕
〇 ただし、遺産分割協議書を作るのが望ましい
〇 遺産分割協議は、所詮内輪の話し合いで、第三者には対抗できない

遺産放棄をするかどうかは、相続人同士の話し合いでできます。相続に関して
は、遺言があれば遺言が最優先されますが、遺言があっても相続人全員の話し合
いで遺産分割協議に付すことも可能です。遺産分割協議は、相続人同士で話し合
って遺産の取り分を決めることで、ABCの三人いれば、そのうちの一人の取り分
をゼロにすることもできますし、Aだけが実家を相続して残りの遺産は三人で自
由に分けることもできます。預金はAで実家はB、有価証券はCという分け方を
しても問題ありません。相続人たちが自分たちの都合や事情に合わせて好き勝手に分割し、全員合意したら成立します。もちろん口頭の約束でも構いません。
ただ、相続人全員が一堂に会してヨーイドンで協議を始める必要はなく、電話で連絡を取りながら相続人全員の合意が取れればそれでも結構です。
しかし、口約束の場合は、言った言わないで後で揉める可能性があるため、また、銀行や法務局で相続の手続きをする時は、遺産分割協議の中身を記し、相続人全員が同意していると一目で分かる書類が必ず必要になります。法律と異なる遺産分割方法なので、銀行や法務局の担当者は、書類できっちり見せてもらわないと話し合いの中身は分かりませんし、後で、「俺は同意してないぞ」、とか「どうして手続きしたんだ」と他の相続人に怒られる可能性があるからです。
遺産分割協議自体は口約束でできますし、あえて書面はいりません。遺産放棄も遺産分割協議の場でできることですから必修書類はありません。
しかし、後のことを考えて「遺産分割協議書」を作るのが通例となっています。

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