必要経費として処理できるものについて
フリーランスとして活動を始めると、個人事業主として毎日のお金の出し入れを記録しなくてはなりません。
事業で売上を上げるために必要な支出は「必要経費」として所得から差し引きすることができます。
必要経費の金額が大きくなればなるほど税金も安くできるというメリットがあります。
ただし、必要経費として処理できるものには法律上の制限があり、この制限を超えて経費として処理してしまうと、税務調査などで修正を指示されてしまうことがあるので注意が必要です。
ここではフリーランスの方のためにどこまでが必要経費として処理できるのかといったことについて解説させていただきます。
注意！経費をしっかり計算しないと税金額がとんでもない金額に…
デザイナーやライターの方の場合、支出は自分の生活費だけということも珍しくはありません。
そのような場合、自分の生活費については事業の経費とすることはできませんので、何の対策も行わないと税金の金額が非常に高くなってしまうので注意が必要です。
そうならないためにも、必要経費として参入することのできる出費をしっかりと経費として処理することが大切です。
どんな出費が経費として認めてらもらえる？
どんな出費を経費として処理することができるのか？の基本的な判断基準としては、「その出費が事業の売上につながっているか」で考えると良いでしょう。
例えば、同じ外食代でも「誰と食事をしたか」によって経費として処理できるか否かが変わります。
たとえば、単に仕事とは全く関係のない学生時代の友人と飲みに行っただけであれば売上に繋がる可能性がないので経費とすることはできませんが、得意先の人と一緒に食事をしたのであれば将来の仕事の受注に繋がる可能性があるので経費として処理できる、といった具合です。
どのような出費が経費として認められるか、具体的に見ていきましょう。
交際費
交際費としては上記の例のように、「将来の仕事の受注に繋がるかどうか」を判断基準にしましょう。
旅費交通費
旅費交通費が経費となるか否かについては、旅費交通費を使って出向いた先で何をしたかが重要です。
たとえば、家の食材の買い物に行くために電車代を支払ったという場合には経費とすることはできません。
しかし、買い物のついでに近所の得意先にあいさつをして回った、というケースであれば経費として処理しても問題はないことになります。
備品等の購入について
備品の購入に関しては、その購入したものを事業として使っていることが大切です。
パソコンなどの場合、プライベートでも使用するというケースも珍しくはないですよね。
そのような場合には使っている時間の割合などで家事支出と経費支出を按分（あんぶん）するようにしましょう。
例えば事業とプライベートで使っている時間が半分半分、という場合であれば10万円のパソコン代金は5万円だけを経費として処理するといった具合です。
こうした経費は税金の計算をする上で所得の金額から差し引きすることが可能になります（下記計算式参照。実際にはここから所得控除がありますが単純化のために省きます）
（売上ー経費）×税率＝税金
計算式をみると一目瞭然ですが、経費の金額が大きくなるほど税金は安くなります。
税金（所得税）の金額は年に一度「確定申告」という手続きで国に対して報告します。
確定申告では必要経費を支出するたびに保管しておいた証拠書類や、会計ソフトなどを使って作成した会計データが必要になります。
まとめ
今回は、フリーランスの方向けに経費処理のルールについて解説させていただきました。
経費はルールにしたがって処理しておかないと後から税務調査を受けた時などに修正を指摘されてしまうことも珍しくありません。
後から数年分の経費処理について修正するのは大変な作業になりますので、日頃から正しいルールに従って経費を処理しておくことはとても大切です。
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