住宅ローン控除 確定申告の手続きについて
マイホームを購入するときには35年ローンなどの形で住宅ローンを組むことが多いですよね。
この住宅ローンを組むと、「住宅ローン控除」として所得税や住民税の節税効果を受けられるというメリットがあります。
ほとんどの人の場合、所得税の支払額は非常に少なくすることができますので、住宅ローン控除は必ず利用するようにしましょう。
ここでは住宅ローン控除を受けるための要件や、必要な手続き方法について解説させていただきます。
住宅ローン控除でどのぐらい税金が安くなる?
住宅ローン控除の金額は「住宅ローンの年末残高×1%」で計算できます(限度額は40万円)
この計算式で計算した控除額を、まずは所得税の金額から差し引きして、それでも0円にならない場合には住民税がから差し引きします。
例えば、以下のような場合についていくらぐらい税金が安くなるのかを計算してみましょう。
住宅ローンの年末残高:3000万円
控除前の所得税の金額:20万円
控除前の住民税の金額:15万円
まず、住宅ローン控除の金額を計算します。住宅ローン控除の金額は「住宅ローンの年末残高×1%」で計算するので、
3000万円×1%=30万円です。
次に、所得税から住宅ローン控除を差し引きします。上の例だと所得税の金額よりも住宅ローン控除の金額の方が大きいので、住宅ローン控除が30万円ー20万円=10万円あまることになりますね。
最後に、所得税から差し引きしても余った住宅ローン控除を住民税から差し引きします。
上の例だと住民税は15万円、余った住宅ローン控除の金額は10万円なので、
15万円ー10万円=5万円(住民税)が、この人が最終的に負担する税金の総額ということになります(所得税は0円です)
住宅ローン控除を受けるためには条件がある
住宅ローン控除を受けるためには、以下のような条件があります。
・金融機関からのローンでないとダメ
銀行や信用金庫などの金融機関からの借り入れである必要があります。
家族からお金を融通してもらった時などには住宅ローン控除を利用することはできません。
・所得による制限
1年間の合計所得金額が3000万円を超える人は住宅ローン控除を利用することができません。
(なお、収入が3000万円以内という意味ではないので注意してください)
・借入期間
住宅ローン控除は、10年間以上の借入期間が設定されている住宅ローンについてのみ適用してもらうことができます。
・購入した住宅に控除を受ける人が実際に住むこと
住宅ローンを使って購入したマイホームに、住宅ローン控除を受ける人が居住していなければなりません。
自分以外の家族や他人が住む住居、別荘などのために購入した不動産や、不動産投資のための住宅である場合には住宅ローン控除を利用することはできないことになります。
住宅ローン控除を受けるために必要な手続き
住宅ローン控除を受けるためには、初年度(マイホームを購入した年分)のみ確定申告を行わなくてはなりません。
サラリーマンの方の場合は通常は勤務先会社が行ってくれる「年末調整」という手続きを通して税金の申告が行われるため、確定申告を行ったことがないという方も珍しくないでしょう。
確定申告はインターネット経由で行うことも可能ですので、それほど難しいことはありません。税務署のホームページで手続きの仕方が詳しく解説されていますのでその通りに手続きを行いましょう。
ただし、どうしても難しい場合は税理士などに代行してもらうことができます。
・確定申告を行うための必要書類
住宅ローン控除を受けるために確定申告を行うためには、勤務先から受け取る源泉徴収票、住宅ローンを組んだ金融機関から送られてくる年末残高証明書が必要になります。
まとめ
今回は、住宅ローン控除でどのぐらい節税メリットを受けられるのかについて解説させていただきました。
住宅ローン控除は長期間にわたってローンの負担をしていく方のために国が用意している特典のような制度です。
住宅ローン控除を使えば所得税や住民税を大幅に節税することが可能になりますので、住宅ローン控除を組んだ方は必ず確定申告を行うようにしましょう。
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