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会社設立 融資|日本政策金融公庫における自己資金の重要性

日本政策金融公庫は「新規開業者でもお金を借りやすい金融機関」というイメージを持たれている方もおられるかもしれません。

確かに、日本政策金融公庫は一般的な銀行などの金融機関と比較すると融資が通りやすいのが実情です。

しかし、適切な金額の自己資金を準備できない場合や、事業計画書をしっかりとした根拠に基づいて作成できていない場合には融資が通らないというケースも少なからずあります。

ここでは日本政策金融公庫融資の自己資金要件について解説させていただきます。

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融資してもらえる金額は「用意できる自己資金×2倍」

日本政策金融公庫で融資してもらえる金額は「自己資金として用意できる金額の2倍程度」とされることが多いです。

これは日本政策金融公庫のホームページで確認できる「2013年度新規開業実態調査」を元にしたデータです。

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融資に成功している企業の自己資金比率はおよそ3割

実際に日本政策金融公庫から融資を受けている人の資金全体に占める自己資金の金額は27%程度が平均となっています。

また、金融機関が融資を検討する時には決算書の内容から財務分析を行いますが、その際に重要視される指標として「自己資本比率」というものがあります。

自己資本比率は「事業資金全体に対する自己資金の割合」のことで、簡単にいうと事業に必要なお金のうち、借りたお金ではない自分のお金はどのぐらいあるか?ということです。

この自己資本比率は30%程度が安定的な経営には必要とされているのです。

そのため、融資担当者は融資審査では自己資金の2倍程度の金額を融資限度額とする傾向があります。

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自己資金は「出どころ」が大切

日本政策金融公庫の融資を通すためには自己資金が重要になりますが、自己資金はその金額だけではなく、「どのようにして貯めたお金なのか」ということもチェックされるので注意しましょう。

というのも、一時的に友人や家族などからお金を借りて、それを「自己資金」として申告するいわゆる「見せ金」を金融機関は非常に嫌がる傾向があるためです。

自己資金の出どころのチェックでは、そのお金が完全にあなた自身の所有に属するものか(あとから誰かから返すようにいわれるものではないこと)が重要です。

また、一次的な収入として用意したお金であるよりも、継続的にこつこつ貯めたお金である方が高い評価を受ける傾向があります。

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新創業融資制度で必要な自己資金が「10分の1」に改正

日本政策金融公庫に融資を申し込む際の自己資金に関しては、「新創業融資」という新しい融資制度が設けられました。

新創業融資は従来は事業資金全体の3分の1程度の自己資金が必要とされていた日本政策金融公庫の融資が、10分の1程度の自己資金で良いという形に要件が緩和された融資制度です。

例えば、事業資金として1000万円が必要な時には100万円の自己資金を準備できれば新創業融資で900万円の融資をしてもらえる可能性があるということですね。

これまで自己資金がとぼしいことを理由に事業開業に踏み切れなかったという人にとっても、ぐっとハードルが下がったと考えることができるでしょう。

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まとめ

今回は、日本政策金融公庫の融資での自己資金の扱いについて解説させていただきました。

日本政策金融公庫では新たに「新創業融資」のスタートなどを受けて自己資金の要件については緩和傾向にありますが、融資そのものが甘くなったというわけではありません。

融資担当者がチェックしているのはなんといっても「ちゃんとお金が期日どおりに返ってくるか?」です。

自己資金としていくら準備できるかはその判断基準の一つにすぎません。

自己資金に自信がない…という方ほど、経営計画にしっかりと根拠があることをアピールする必要があります。

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