一年分の収支を振り返ろう
確定申告では1年間行ってきた事業活動を「決算書」というかたちで取りまとめる必要があります。
決算書の作成が完了すると、事業内容を具体的な数値で把握することが可能になりますので、一年間の事業活動について無駄がなかったかどうかを振り返る良い機会にもなりますね。
ここでは経費の支出について無駄がないかチェックするポイントについて解説させていただきます。
総勘定元帳で経費の内容を把握する
一年分の収支を振り返るのであれば、総勘定元帳の科目ごとにチェックを行っていくのが効率的です。
総勘定元帳は損益計算書などの決算書類作成の基礎となるデータで、それぞれの科目(売上や仕入、旅費交通費や接待交際費のこと)についてのすべての取引が記録されています。
いついくらぐらいの金額を支出しているのかが記録されているはずですので、金額の大きなものから無駄な支出ではなかったかをチェックしていきましょう。
・定期的な支出は見直す必要性大
特に注意してみておくべきなのは、毎月定期的に出て行く支出です。
光熱費や支払い家賃などは事業を存続させていくために必要なものなのでやむをえませんが、無駄な通信費や定期サービスなどがないかをチェックしていきましょう。
毎月の支払額では大したことがなくても、12ヶ月間継続的に支払うとなるとかなりの支出になるものです。
実際に該当の経費支出に関わっている部署に確認をして、必要性の有無を吟味(ぎんみ)することが大切です。
経費の3つの性質
無駄のない事業経営を行うためには、無駄な経費の削減を行うことは大切なことです。
ただし、長期的な視野をもたずにやみくもに経費を削減して行ってしまうと「本来削るべきではない経費」も削減してしまうことにもなりかねません。
ここでは削減するべき経費とそうでない経費について考えてみましょう。
・将来の投資となる経費
まず、事業の状況が悪くなったとしても削減するべきでない経費は「将来の投資となる経費」です。
具体的には将来的に核となってもらいたい人材の育成のための教育研修費や、主要な商品を開発していくための研究開発費が該当します。
いくら事業の状況が悪いからといって、将来の投資となる経費を削減してしまっては事業経営そのものがどんどん先細りになって行ってしまいます。
将来の投資となる経費は短期的に見ると無駄な出費とうつることもあるので判断が難しいところですが、この難しい判断を適切に行えるかどうかが経営者としての腕の見せ所といえるかもしれません。
・現在の事業を維持するための経費
次に、現在の事業を維持するための経費です。一般的に「経費」というときにイメージされるのがこの事業維持のための経費です。
具体的な従業員の人件費や支払い家賃、水道光熱費や広告費のことです。
ここでは徹底的にその経費支払いの必要性の有無をチェックする視点が必要です。
特に、事業経営の状況そのものに責任を負っていない従業員がこの経費について厳しく削減していくことはなかなか難しいため、結局は経営者が自ら率先して経費削減のイニシアティブをとっていく必要があります。
・無駄遣い
最後の出費が単なる「無駄遣い」といえる出費です。
従業員や経営者が支払っている旅費交通費や接待交際費に無駄がないか、きちんと得意先からの受注につながっているかといったことから始めていきましょう。
個人事業の場合、意外に多いのが事業主のポケットマネーの出し入れです。
ちょっとした家計に関する出費を事業用のクレジットカードを使って支払ってしまったり、逆に事業に関する支払いを事業主のポケットマネーで支払ったり…ということが常態化してしまうと、どうしても事業に関する支出管理がルーズになってしまいがちです。
従業員に対して率先して範を垂れるためにも、経営者自らこうしたルーズな資金管理を行わないように心がけることが大切です。
まとめ
今回は、確定申告が完了した後にチェックしておくべき点について、主に経費の支出に着目して解説させていただきました。
経費の無駄遣いは避けるべきことですが、事業の成長のために必要な支出まで削減してしまうと、将来的な業績の悪化を招いてしまいます。
数年単位で将来を予測することは非常に難しいことですが、人材教育や研究開発については長期目線で施策を考えていく必要があります。
今回ご説明させていただいた「3つの経費の種類」についてご理解をいただき、ご自分の事業に即して削るべき経費と削るべきでない経費を把握することから始めてみてくださいね。
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